インバウンドだけれどそれらしくない通な京都の一日

日本3日目、京都2日目の朝は6時10分にホテルを出発。朝食は、昨日夜にスーパーで買っておいた天むすを2つペロリです。とくに、とろろ昆布で巻かれているのは、腸活的にもさらに嬉しい感じ。京都のスーパーの優しさに朝から気分アガります。

京都在住ドロンジョさんが「混雑を避けて京都を楽しめるルート」を組んでくれたおかげで、まだ街が眠っているうちに移動を開始。

祇園の下町で、棚糀屋さん発見。漫画の『もやしもん』。何度も読み直したバイブルです。今は新装版もでているみたいですね。店内に入って醸されてみたかったですが、この時間では不法侵入です。

結構な冷え込みですが、暑がりなクラリッサは上着を脱ぐ選択。小学生か? 流石に半ズボンにはならんです。

阪急電車、嵐電と乗り継いで、集合場所の渡月橋上へ。

紅葉のピークは過ぎていると知ってはいましたが、それでも山に残る色づきは美しく、フィリピンにはない晩秋の景色に3人はまた感激していました。フィリピンの山って、常夏だから落葉しないんです。

最近アップデートされた生成AIに「ベストシーズンにして」と投げたら、それらしく返してくれました。

人が昔から心の目で保管してきた景色を、今はAIで簡単に再現できる不思議。記念にアルバムに残すなら、現実の写真と、AI補正された写真、どちらをフィリピン女子は選ぶんでしょうね? SNSにアップするなら断然映えるAI補正の方だと思います。

渡月橋のあとは天龍寺へ。

入館開始時間はドロンジョさんの以前の見立ての8時から8時30分に遅くなっていました。最寄りのトイレが撤去されていたり、京都の名所もマイナーチェンジがあるみたいです。

紅葉のピークは過ぎていて、落葉の掃き掃除が徹底されているのですが、そこで気になるアイテムが、この落ち葉入れの大きなエコバッグ。

アニラオでは、プラスチック製の巨大バケツを担いで移動しているので、マービンたちにこそ必要アイテムでは! と心踊りました。これまでの来京では気づかなかった良いアイテムを発見です。

ハードウェアの店では見たことがないのですが、工務店御用達風のサイト「モノタロウ」で取り扱っていることがわかったので、アニラオ用に買って帰りたいと思いました。これだけで、京都の今回の旅収穫ありです(^o^)。

夢窓国師の作った庭園も、紅葉の見どころは過ぎていましたが、AI補正がこちら。Geminiの生成には右下に透かしが入りますが、これも削除するすべは、以前からの方法で可能です。

続いては、竹林。すでに観光客がかなり歩いています。以前来たときには気づかなかった、竹への落書きがかなりひどいですね。2022年の11月に来たときには気づきませんでしたが、当時から落書きが多かったのかな? 

今や落書き隠しの役割を担っているかと邪推する道横の垣根は、写真を見る限り以前からありましたね。

日本屈指の観光地、京都はかなりオーバーツーリズム気味です。中国人の団体客が自粛している今でも、ゆっくり見て回るには人が多すぎる感じです。一部ではマナー違反によって立ち入り制限箇所が拡張されたり、こういうソフトの部分でも、ちょっとした違いは年々生まれているみたいです。

竹林を抜けた先は、常寂光寺(じょうじゃっこうじ)。2022年の11月に来たときは、ここが紅葉のピークだったところです。

今回は、予想通り散っていましたが、何箇所かに見頃が残っていました。こういう、「小さい秋」を探すのも、日本の旅というか文化の醍醐味だと思います。3人に伝わったかな?

日本昔話の世界からそのまま出てきたような茅葺きの家は落柿舎(らくししゃ)。柿の実がアクセントですが、3人は美味しい甘柿しか食べたことがないので、なった渋柿を見て「おいしそう」は、「いや待て、すぐくえん」の説明案件です。

バス停まで食べ歩くのにドロンジョさんがセットしたのが、嵯峨豆腐の老舗森嘉(もりか) で買う飛龍頭(ひろうす)。関東で言うがんもどきです。

飛龍頭なんて、いかにも京都っぽい昔話に出てきそうな強いドラゴンぽいですが、なんと語源はポルトガル語の「Filhós(フィリョース)」だって。

食べ歩き用に売られているものなのですが、痛恨の「まだできていません」。店の開店は午前9時。以前は開店直後から買えたのですが、今は10時30分が最初の仕上がりだそう。実質営業時間を短くしたのもインバウンド需要の影響でしょうかね?

流行っているからこその、インバウンドは後回し案件なのかもしれません。

流石に普通の豆腐を鷲掴みで食べ歩きするわけにも行かず、ここはパス。

京都の人からいえば、京都といえばパン。確かに以前連れて行ってもらったたま木亭は、宇治に移住してもいいかもという衝撃でした。

あそこはあそこで今もよいのでしょうが、早朝から並ぶ時間は今はないのと、「もっといいところがある」と太鼓判をおすドロンジョさんチョイスの一つが、独立系のパン屋さんの Bread and Sweets。なんと12月の営業日が7日間だけのレア。

京都では、若い職人さんが修行後、子育てなどで一度仕事を離れ、「また好きな形でパンを焼きたい」と再起業したような、本格的だけれど営業日の少なめなお店が、地元民のアツい視線を受けているのだそう。

SNSにもほとんど登場しない、こういった隠れ本物を楽しむのが、京都の文化人の嗜みみたいです。

量産せず、体に優しいものだけを作り、あくまで家族や地元の人に寄り添うパン作り。京都の新しいパンシーンも味わうことができました。

ベーグルといえば「かなり固くてどっしり」をイメージしていたのですが、かなり軽やかな仕上がりで、新しいベーグル観を与えてくれるのでした。

テクテク歩き続けること数千歩。里山保全地区を横目に見ながら、バス停横の「広沢池」に到着。1時間に1本しかないバスなので、ここを乗り過ごすわけには行かないところでしたが間に合いました。

こういった保全地区は開発ができないし、市街地でもなぜかインターネットのご時世に未だにパラボラアンテナを立てている家があったりするのを不思議に思うと、「京都は場所によっては開発が禁じられていて、光ファイバーが入っていないエリアも結構ある」とのこと。伝統がありすぎるのも考えものですね。そういう意味では、世界の他の歴史エリア、ローマやアテネもインターネット弱いエリアなんでしょうかね?

バスが来るまで、広沢池横でちょっと休憩。歴史ある静かな池で、観光客が押し寄せる中心部とは違い、のんびりした空間にからっ風が吹き抜けていきます。

「こんなに水が引いているのは初めて」というほどこの秋の京都は降雨が少なかったようです。水をたたえている東側のエリアには、バードウォッチャーが沢山集まっていました。

バスに乗っていった先が昼ご飯予定のパン屋さん。

たま木亭を流行る前に戻したような、家庭的なパン屋さんです。創業当時はハード系だったのを、近所の人にあわせて、少しずつソフト系にアレンジしている最中とのこと。一味一味違った味がするのは、さすが美味しいパン屋さん。食べきる咀嚼の数だけ味と物語がある感じです。敬服。

以前はラーメン屋だったところに居抜きで新しくできた、芋けんぴ専門店。買ってみましたが、普通に美味しかったです。「伝統」とくらべていかなるものかは、部外者の私にはわかりません。

広沢池のあと向かったのは、石庭で有名な龍安寺(りょうあんじ。「りゅうあんじ」かと思っていました)。

おそらく中学生の修学旅行で訪れたことがあるはずなのに、そのときの記憶はもうすっかり欠落。

若い頃に来ても、禅の“わび・さび”の美しさや、石庭の配置が語るものを受け取る感性が育っていなかったのだと思います。

京都や奈良は年取ってきたほうが染みる、と思います。

石庭を前に色々想像したりするには、周りに人がいるので、本来一人でこういったところには向き合いたいものですね。

龍安寺の紅葉は毎年遅めだそうで、その遅さが今年はぴったりと当たり、今回の旅の中でも一番の見頃といえる美しさでした。龍安寺、石庭だけではないのです。

女の子たちも、思い思いの場所で記念写真を撮っていました。

龍安寺をあとに向かったのは、京都の台所と呼ばれてきた錦市場。

かつては地元の人たちが日常の買い物に訪れる、生活の匂いが濃く残る場所だったはずですが、今ではすっかりインバウンド観光の名所となり、日本のアメ横や築地のような賑わい方が交じるようになっています。

昔ながらの丁寧なものづくりを続ける老舗も斑のように健在。けれどその一方で、分かりやすい“映える食べ歩き”の店が増え、イチゴスティックやカニの一本焼き、など、京とは直接関係のない、「映える」店頭づくりのお店も増えていて、時代に合わせて姿を変え続ける錦市場の今を目の当たりにしました。

ドロンジョさんも、オーバーツーリズムで生活が圧迫されていく京都市民の現状をよく知っている人。

「錦市場はあまり歩きたくない」と言う気持ちもよくわかります。

それでも今回は、昔から地元民に愛され続けている本物のお店を中心に巡ることにしました。

まず訪れたのは、有名洋菓子店の二代目があえて親店の名前を継がず、自分の屋号で始めたアップルパイのお店、N’importe quoi(ナンポルトクワ)。ナンクルナイサーじゃないスネパ。

普通にオジサンも一人でアップルパイをパクつきに入ってしまう愛されっぷり。お味は文句なしの美味しさです。

料亭御用達の山利の京白味噌。奥さんが一味舐めてみたところ「これまで食べた白味噌はなんだったの?」レベルだったそう。私はまだ味見していませんが、楽しみです。これぞ京都の味。

三木鶏卵も昔からある卵屋さん。だし巻き卵が優しい美味しさ。

丸常蒲鉾も昔から。食べ歩きに対応しています。女子高生みたい?

女の子たちがお腹を空かせてきたので、ドロンジョさんおすすめの牡蠣専門店へ。大正10年創業です。

ここでは産地違いの生牡蠣がいくつも並び、香りも甘さもまったく違うのが面白い。あくまでオヤツなので、生牡蠣1つと蒸し牡蠣1つずつにしておきました。

牡蠣は私子どもの頃苦手だった「大人の日本人の食べ物」ですが、女の子たちもぺろりと平らげていました。何でも美味しく食べてくれて、オジサン嬉しくなっちゃいます。

錦市場で魚屋といえば「木村さん」と言われるほどの老舗があり、ここでは購入したお刺身を店内でそのまま食べられるという嬉しいスタイル。

せっかくなので、女の子たちと一緒に新鮮なウニをいただくことにしました。ウニ好きのマイマイは、ひと口食べるなり大絶賛。濃い色、濃いうまみを噛みしめながら何度もうんうんと頷いていました。

クラリッサも負けじと「超うまい!」と感動。あまりの反応の良さに、「アニラオのウニ、彼女たちに全部食べ尽くされるんじゃ…」とすこし心配に。。

錦市場をあとに、もう一軒オススメの独立系ベーカリーへ向かいました。なにげに、今日パン屋3件目。京都の美味しいパン屋密度、半端ないです。

もともとフリーマーケットでパンを販売していたというユニット「Nowhere man」。地元の人に愛されながらじわじわ人気が広がっているお店で、行った時にはもう閉店間際。それでもいくつかパンと焼き菓子が残っていて、明日の小腹が空いたとき用に買うことができました。

一人が詩人で、以前は商品ごとに「詩」が添えられているこってりっぷりだったそうですが、今はお客さんの反応を受けてか、との相性もあるのか、その掲示は控えめになっているようです。

こういった、新しい地元に注目されているお店も色々紹介してもらって、ありがたいことです。

この日の締めくくりは、仕出し弁当屋さん。

昨日も新幹線の中で駅弁を食べて「日本の文化だ。わーい」と思ったばかりでしたが、京都の仕出しはまた別の味わいがあります。上品で、作りがとても丁寧。

仕出し弁当屋だから弁当を頼むのがスジですが、魚好きの女子たちは、「焼き鯖定食」。まるでサラリーマンのランチのようなメニューですが、皮はパリッと香ばしく、脂がじゅわっと広がって本当に美味しい。旅で歩いた後の身体にしみる“正しい夕食”という感じがしました。

私とドロンジョさんは、仕出し弁当の形式を踏襲したものを。奥さんは、今日の魚ということで焼きグジ(アマダイ)定食。

最後はバスを降りて歌舞伎座の前へ。歌舞伎そのものを楽しむには少しハードルが高いかもしれませんが、建物の前にずらりと並ぶ役者名や独特の雰囲気だけでもちょっと浸った気分に。

アカデミー賞を取るかもしれない映画『国宝』を観てもらったうえで、希望があれば歌舞伎鑑賞もいつかはありかもしれないですね。

インバウンドだけれど、いわゆるそれらしいところだけではない、地元民も愛する場所や穴場も網羅した京都観光メインデー。日本人にとっても学びの多い場所巡りでした。

ホテルについてから、本日誕生日のマイマイのお祝い。流石にケーキ屋さんはしまっていたので、コンビニで買ったケーキにデコレーションを。

パスポート上の誕生日は実は来年のマイマイ。生まれた人、登録してある日が違うのは、フィリピンあるあるです。去年一緒に日本に来たおじいさんドライバーも2つの誕生日を持っていました。ってことは、2回お祝いもらえて実はお得?

明日も午後5時の新幹線まで京都を満喫できる予定。幸い、誰も体調を崩していません。このまま気をつけながら、旅をしっかり楽しんでいければと思います。

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