忘れられないパン

京都旅行二日目にして中日。昨日に引き続き、午前中は京都検定1級ホルダーのドロンジョさんのコーディネート。行列必至の人気パン屋のたま木亭さんに7時の開店と同時に入店するプランのため、6時8分の電車で待ち合わせ場所へ。

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地元民しか知らない土手の道などを通りつつ、京都盆地を照らす朝日で身体を覚ます。

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6時50分に到着でしたが、すでに駐車場満車(拡張に拡張を続け、第7駐車場まであるらしい)の50人待ち。ハイシーズンの休日ともなれば、500人2時間待ちになることもあるのだとか。全国のパン好きのみならず、パン職人も買いに来るのだそう。

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パンは儲けが出にくいといいますが、こういう伝説級のお店ともなると、ビジネスモデルがすでに別次元になっているのでしょう。職人さん募集していました。体力に自身のある人ということですが、朝7時の開店を考えると、深夜早朝も仕込みをしているのでしょう。何交代制で回しているのやら。

定休日が月火水と三連続ありますが、休みの日も何かを仕込んでいるはず。京都の超有名店は、このように月~水を定休日にして、怒涛の週末に供える店も多いというので、有名店巡りの日程を組むときには、週の頭は避けるべきという、京都の常識を知りました。

いくらなんでも買いすぎる女子二人。

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人気なので、1家族あたり3本までのクニャーネ。注文したあとにカスタードクリームを詰めてもらいます。

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次の目的地につくまでの車中でいただきましたが、本当に美味しかったです。ドロンジョさん一押しのパンシューのパンの食感と中のなめらかなポテトと香ばしいゴロゴロベーコンの肉汁のハーモニー、薄いのににもっちり食感の生地に包まれた飲み物のようなカレーの入ったカレーパン、丹波の黒豆の挟まった丹丹フランスなど、京都に来ることがあったら、絶対もう一度食べたいというものでした。さすが日本屈指のパン屋。

オーナーの玉木潤さんは、若い頃日本が初めて世界パン選手権で上位入賞したときのチームを率いた方だといいます。その時の順位が4位。4位が進化してこの美味しさだとして、一体世界一のパン屋のパンはどんなものなんでしょうかね。

昨日の上賀茂神社に続いての、世界遺産伏見稲荷大社へ。よく考えたら、中学でも高校でも修学旅行が京都奈良だったのですが、伏見稲荷は初めて。

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食べるものに困らないキツネさん。

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登山の格好をした参拝者がいるのはなぜかと思っていましたが、山頂まで登っておりてくると2時間弱はかかるのだそう。奥さんの膝も心配なので、すぐに降りてきました。いつかチャンスがあったら、山頂までお参りしてみたいものです。ジョガーもいたので、こんなパワースポットで毎日汗をかけるのは幸せなんだろうなと思ったり。

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奥社奉拝所のわきにあった、「おもかる石」。願いを祈ったあと、石を持ち上げて思ったより軽ければ、成就しやすしというもの。天命に沿った人生が歩めますようにという願いのあとの重量は、思ったとおりでしたので、易くもなく難くもなしといったところです。人生に近道なし。

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奉納者の名前が書いてある鳥居裏からの写真は本来はあまり良くないらしいのですが、他の参拝者をフレームに入れないタイミングを狙うと仕方なしということで。

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某ユーチューパーの寄贈した大鳥居などもあって、奉納者をみると世相がわかるというドロンジョさんの解説にも納得。小さいものはそれほどでもなく175,000円だそうです。天然木素材なので消耗品で、4~5年で朽ちて交換だとか。

出町ふたばとならぶ名店(ただし、アクセスが悪いのでふたばほどの並ばない)の中村軒は、予約が数カ月先まで埋まっている桂離宮のすぐ近く。麦代餅(むぎてもち)が看板商品。出町ふたばのお持ちとはまた別系統の、餅そのものの食感にフォーカスさせる作りでした。これはこれで大変美味しかったですが、今のところリピートするなら、出町ふたばの豆餅ですかね。

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座ってお茶しながらというプランだったのですが、今は10時開店ということで待っていられないので、お持ち帰りにしました。

2半日に渡ってお世話になったドロンジョさんと別れて、電車とバスで予約していた鳳舞楼へ。グーグルのあっけない予約確定だったので心配でしたが、ちゃんと通っていました。タブレットと携帯端末を不慣れに扱いながらおじさんが席に案内してくれました。

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土日は予約客のみとの張り紙もあって、京都でちょっとした名店に立ち寄るなら、予約は必須だということがここでもはっきりわかりました。

ここでの目的は、本物のからしそばを食すること。見様見真似で奥さんがアニラオで提供したからしそばも美味しかったですが、オリジナルはあのときの3倍位からし多めに作る感じでした。

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レタスチャーハン、普通に美味しい。

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タケノコシャキシャキのにら巻き揚げも普通に美味しいです。

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週末限定メニューの3代名物料理が、からしそば、にらまきあげ、シュウマイだそうですが、まさか看板商品のからしそばを平日提供していないはずはないので、客の混み合う週末はメニューを絞った限定メニューなのかもしれません。

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胃袋限定解除の術を使い、辛子味噌鶏も。この店でリピートは、からしそばですね。

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そのまま近くの京都御苑を散策。晴れてくれてよかったです。

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立派な松の木多数。奥さんまだ膝が完全ではないので、ゆっくり目。

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奥さんが目ざとく発見した、一本の木だけセミの幼虫の大海嘯。これだけの幼虫たちに何年にも渡って樹液を提供できるこの木は偉大ですね。来年再来年羽化する幼虫たちも根本に埋まっていることを考えると、かなりの密な地中なのでは。

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晩御飯は、ドロンジョさん一押しの洋食のアンプリュスを予定していたのですが、まさかの貸し切り。昨日から目をつけていた、街角の小さなおでん屋も外人さんで満席(なにしろカウンター7席しかない)。

ディナー難民化を避けるため、その向かいのモッさんのべた焼きに入店。京都塩べた焼き発祥の店だといいます。

まずはジャブで、油かす入り卵焼き。関東人の私たちにはお初な食材でした。油かす。美味しいです。フィリピンには、ないよなぁ。そもそも牛をあまり食さないし、こういう副次物が出るような調理の仕方もしていないような気がします。あるのかな。

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そして、塩べた焼き。べた焼き=お好み焼きとウェブではカテゴリ分けされていますが、広島風のお好み焼きのさらに生地を薄くしたもののような感じです。今回は麺をそばにしてしまいましたが、うどんでも頼めて、そうした場合はかなり私たちの知っているお好み焼きとは違ったものになったはず。ソースを付けずに塩味でいただくのも、ハイボールとよくあってよかったです。もし次回フラット立ち寄ったら、麺をうどんにして試してみたいものです。

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軽めに済ませて、向かいのおでん屋を覗くと、空いていました。というわけで、3人で入店。さっきべた焼きやで隣りにいたおじさん3人も入店。おでん屋があくまでのつなぎに使われる立ち位置がべた焼き屋だったのかも。というくらいの、名店なのか、このおでん盛司。

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おじさんが一人で切り盛り。

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京都らしく、湯葉。おでんにわかめって初めてですが、美味しいです。定番のダイコンは3つ注文するも、味がよくしみているのは一個だけという手際の悪さも愛でるべき。

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ひろうす。ひろうす=がんも説もあるのですが、ここでは分けられていました。違いがよくわかりませんが、美味しいことはわかる。このサイズの椎茸はフィリピンでは出会えないものです。厚揚げもうまし。なんだかんだ大豆最高。

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忘れ去られる焼き鳥。私達の前に隣のおじさんもオーダーしていましたが、銀杏に気を取られていたせいか、忘却されていました。いろいろ忘れていて、会計時の明細もないので、総額の信憑性は薄いですが、味は満足の行くものでした。同じエリアの宿に泊まることがあるのなら、また来てもいいかも。

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いよいよ明日は京都最終日。年取って食が細くなったかもと言えない食紀行は続きます。

という日本珍道中なので、アニラオヴィラマグダレナはお休みを頂いております。次回営業再開は11月5日土曜日を予定しています。

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