東京をめぐる日。パンダとゴッホと東京タワー

女子3人の日本旅も、いよいよ残り2日。京都、静岡、茨城と巡ってきて、「いわゆる東京」をまだちゃんと見ていませんでした。
そこで今日は東京巡りの日。1日ですべては無理だけれど、
・彼女たちが行きたいところ
・日本らしさを感じられるところ
この2つをなるべくバランスよく詰め込むことにしました。

上野公園へ。今のうちに、パンダを見に行く

最初の行き先は上野公園のパンダ。フィリピンにはパンダはいませんし、今後来る予定もほぼゼロに近いレベルでなさそうです。

日本にいるレイレイとシャオシャオも、2026年2月の返還がほぼ確定的で、今の日中関係を考えると、来年の春にはもう見られなくなる可能性が高い。「見られるうちに見ておこう」そんな気持ちで、パンダ舎へ向かいました。

シャオシャオは10分待ち、レイレイは40分待ち。さすがに両方はいいかな、ということでシャオシャオだけ見学。おしりが汚れ気味なのはだらしない男だから?

通行制限はあるものの、完全入れ替え制ではなく、パンダ舎と外をいったりきたりする気まぐれのタイミングが合えば見られる感じ。

パンダという存在は、どうしても政治の文脈に乗せられがちですが、本人(本熊?)はただご飯を食べて、のんびり生きているだけ。繁殖や生態研究に関わる人たちは、純粋に絶滅危機を救おうとしているはずで、それと外交は、やっぱり別の話だなと思います。

パンダ外交の是非は横に置いといて、見た目はやっぱり可愛いですね。WWFのロゴに使われているのも、いわゆる中国のねじ込みなのか、担当者がただのパンダファンだったのか。

そういえば、全く中国語っぽくない「パンダ」の語感ですが、調べたらネパール語が語源だったみたいですね。「ネガリャポンヤ(Nigalya Ponya)」、つまり「竹を食べるもの」が訛って「パンダ」。確かに、竹なんぞが主食だったら、それが一番の印象に残るポイントですよね。

でも、「ネガリャ」が「竹」、「ポンヤ≒パンダ」が「食べる」なので、何でも目立つものを食べていたら「パンダ」になり得たかも。コロ助だったら、コロッケポンヤ、ドラえもんだったらドラヤキポンヤ。ドラえもんは別の路線でブルーパンダだったかも。

お土産にシャオシャオ&レイレイのマグネットタイプのぬいぐるみを購入。夜になって、連れ回していた私が撃沈したあと、密かにはしゃいでいたところを見ると、パンダはかなりヒットしたみたいです。

上野の美術館。ゴッホを選んだ理由

クラリッサは一番の絵が好きスタッフ。パンダの後の上野といえば美術館、ということで候補は2つ(上野の森美術館は現代アート寄りなので、除外)。

  • 国立西洋美術館
  • 東京都美術館

国立西洋美術館は、モネの睡蓮など有名作家の作品があり、「絵画がどう発展してきたか」を知るにはとても良い場所。山田五郎さんのYouTube「大人の教養講座」などで西洋美術の流れを見てからのほうがさらに楽しめる感じ。

一方、都美術館ではゴッホ展を開催中。「ゴッホと、色々な作家の展示、どっちがいい?」と聞いたら、即答で「ヴァンゴッ」。日本ではゴッホですが、Van Goghが姓にあたる部分みたいです。というわけで、都美術館へ。

フィンセント・ファン・ゴッホ。生前ほとんど絵が売れず、37歳で亡くなった画家。今回の展示で印象的だったのは、彼の作品が“家族によって守られ、広められてきた”という点でした。

弟テオが創作と生活を支えたのは知っていましたが、さらに私が今回初めて知ったのは、フィンセントの死から6ヶ月後のテオの死後、その妻のヨー(ゴッホにとっては義妹)が、作品の散逸を防ぎ、少しずつ世に出していって評価を高めたという事実。

「ひまわり」がロンドンのナショナル・ギャラリーに落札されて、ゴッホの名声が決定的になった背景には、この義妹の存在が大きかった。この人がなければ、日本に58億円で別の「ひまわり」が買われることもなければ、今回は行けなかったSompoミュージアムで本物のひまわりが多くの日本人に見られるようになることもなかったということです。

今のゴッホ財団も、その子どもへと受け継がれている。天才一人ではなく、家族全体で守られてきた芸術だったのだと知って、運命の妙を感じました。

都美のゴッホも先日の彫刻の森のピカソも、同じ世界を見ていても、なぜこんなふうに見えてしまうのか。そこには試行錯誤や時代の流行、表現技法の吸収があるけれど、それでも世の中の景色が最終的に「こう見えてしまう」ところが、やはり天才なのだと思います。

物事を多方向から見る力。普段それができないからこそ、芸術や美術館には存在意義がある。
自分の見方が固定されていたことを、一度立ち止まって思い出させてくれる。それが、私にとってのアート鑑賞なんだなと思いました。自分では作る側には回りそうにないです。

上野動物園内のイチョウ、かなりきれいでした。東照宮の五重塔も外国人にはドハマリするスポット。

さらに、御徒町へ。10月に男の子たちに水着を買ったお店で、ダイバーであるクラリッサにも水着を、という奥さんの親心。

お店は前回と同じ、ジュエン。決して激安ではありません。もともとがスピードなどのブランド品なので、日本でもそれなりの価格。

ただし、フィリピンでは日本円の数字をそのままペソにしたような値段で売られているのが普通で、体感で2〜2.5倍することも珍しくありません。

そう考えると、冬でも水着が買えて品揃えが豊富で、ブランド物が選べる日本は、かなり良心的。ご飯もうまけりゃ、ものも安い。その御蔭で所得が上がらないのかもしれませんが、日本は住みやすい良い国なのは間違いないです。

上野と御徒町を後にした時点で、すでに時刻は夕方。「もうこんな時間?」と思ったのですが、原因ははっきりしています。出発が遅かった。

今朝は、母が毎日参加している「いきいき長寿体操」にどうしても行きたかった日。前回の来日時は何度か参加できたのですが、今回はチャンスが一度しかなかったため、今朝行くことにしました。

その後、近所の「トトロの森」周辺も少し散策してからの出発。結果として、全体のスケジュールが後ろ倒しになった、というわけです。東京都も大事だけど、地元も大切ってことです。

外苑のイチョウと東京タワー

次の目的地は外苑前のいちょう並木。ニュースによれば、既に散っているのは知っていましたが、場所の雰囲気は感じられるはずということで。

フィリピンにいる頃、「ここに行くよ」と話していた時点では、ちょうど見頃で、黄金色に染まった写真を見せていたのですが、日本の冬は日が落ちるのが早い。到着した頃にはすでに真っ暗で、ライトアップも終了していました。

それでも、地面に広がる黄色い絨毯を見ることはできましたし、一部にはまだ葉を残したいちょうもあって、十分に季節は感じられました。

上野公園でもとてもきれいないちょうを見ていて、五重塔と紅葉の組み合わせも印象的で、イチョウは堪能できたので良かったとしましょう。

この銀杏の実の香りを聞いたうえでナッツとしての銀杏を食べてもらえたらなおいいなと思いました。

そこから少し戻る形で東京タワーへ。

夜来て思いましたが、東京タワーは昼よりも夜ですね。ライトアップされた東京タワーは圧倒的な存在感。展望台は照明が落とされていて、かなりムーディー。カップルで来たら、これは相当いい雰囲気になるだろうな、と思います。……ただし、老眼には厳しい。

前回は見られた、建設当時の写真展示(鉄骨の上で休憩する鳶職の写真など)は、今回は「ダイヤモンドツアー」チケット限定になっていて入れず、そこは少し残念でした。

下りはまさかの600段階段再び。すでにこの日、2万歩超えだったのに、「降りる」と言い出す女子たち。
マジか、と思いつつも結局一緒に下りました。彼女たち、大丈夫だったでしょうか。

インバウンドしゃぶしゃぶ

晩ごはんは埼玉県民の東京の玄関、池袋で探すことに。しゃぶしゃぶだったらスーパーで肉買って家でやろうかねと思っていたのですが、今からそんな気力も時間もなく、外食に。

しゃぶしゃぶを池袋で探してみたものの、どこも満席。3軒目くらいで、ようやく入れたのがインバウンド色強めのお店でした。MO MO PARADISEモモパラダイスかと思ったら、モーモーでした。もー。

周囲は中国系のお客さんが多く、欧米人もちらほら。価格は一人4,000円前後の食べ放題。一番上のコースA5肉が食べ放題は8,000円でしたが、そこまでは不要。

正直、
・しらたきがない
・焼き豆腐がない
・火鍋とすき焼きのハイブリッド感
など、「これは日本のしゃぶしゃぶ/すき焼きか?」という点はありました。

でも、肉自体は悪くなかった。ただ、やっぱり家で食べた方が美味しいという結論にはなります。

個人的には、生卵にすき焼きダレが混ざったところへご飯を投入する贅沢ができたのは幸せでした。

ちなみに、生卵OKなのはマリエルだけ。大抵のものが食べられるクラリッサはもともと「生卵だけは嫌」とNG、ウニなど生もの大好きなマイマイも生卵はNG。いつかTKGの良さがわかってくれる日が来るといいな(つか、日本人である母も、生卵は嫌いでした)。

インバウンドは「減った」と言われますが、池袋や観光エリアを見る限り、全然減っていないですね。インバウンド向けの業態はやはり多く、価格帯も日本人向けより一段上。

オーバーツーリズムは確かに問題ですが、多様な国のお客さんを受け入れること自体は悪いことではないでしょう。

本当にオーセンティックな体験をしたいなら、日本人はそれを選べばいいだけのことだと思います。か、最も美味しく健康的な家ご飯とか。

電車で寝る。これも日本の文化。

女子3人の日本旅も、残すところあと1日。さて、最後はどんな締めくくりになるでしょうか。

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