クサビライシだって産む

アニラオ準備日。ダイブショップ前の日よけの配線をし直してもらったり。

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階段脇のペンキを塗り直したり。

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昨日イマイチ大噴火とはいかなかったサンゴの産卵。今日までが最も潮汐差が大きい夜なので、一人で潜ってみました。

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干潮時がさらに夜半にずれているので、いつも期待して潜っている8時周辺は、潮の動きがなくて潜りやすいこと。ただ、その分期待は薄い感じでしたが。

一応一株の産卵に遭遇。

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この時期いつも産んでいる種族です。バンドルは小さめですが、放出数が多いので、画にしやすい子だと思っています。

あまりに海が静かなので早めに上がって、夕食を食べて、もう少し遅い時間の2ダイブ目に備えます。休憩中は、山田五郎大人の教養講座。この回とは関係ないですが、いつかルーブル美術館には行ってみたいです。

明日の営業もあるので、最干潮の23時エントリーまでは流石に引っ張れないので、22時付近を狙ってもう一本。下げ潮の激流を期待していましたが、流れほぼなし。

諦めて戻る途中に、水中を漂う大きめな卵塊を発見。白色で小粒なので、卵子精子を内包したバンドルではないにしても、何かが産んだものには違いないです。

ウニかウミシダなどの棘皮動物のものかと思ってウロウロ親を探してみましたところ。

多分これです。

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クサビライシですね。固着していないけれど、サンゴです。しかも、普通のサンゴが小さな個体が集まって群体を形成するのに対して、この子は1つの大きなポリプが単独で1個体です。ブラジャーとか胸にあてて冗談に使われがちなクサビライシですが、サンゴとしては結構な変わり種なんです。

しかもクサビラ=キノコの名の由来となっている、発芽してしばらくは、下に柄がついていてキノコのような形で成長して、その後柄がとれて傘の部分だけで独立生活を送るようになります。クサビライシがたくさん落ちている場所には、まれにキノコ状態の小さいクサビライシも見られますので、チャンスがあったら探してみてください。

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あと、ゆっくりですが、動くこともできるのだとか。

雌雄同体のサンゴが多い中で、クサビライシはオスメス別れているそうです。お母さんが踏ん張っている間、隣のお父さんが煙状の精子を放精していました。

最後はハードコーラルにしては以外なほど柔らかな踏ん張りで子どもたちを生み放ちました。クサビライシの産卵は私も初めての目撃例。諦めずに潜っていると良いこともあるものです。

この記事を書いた人
オオサワヨシオ

人権関係の出版社編集部勤務、NPO事務局長としてワークキャンプ企画運営などを経て、フィリピン在住21年。国際社会開発学修士。

ダイビング宿のヴィラマグダレナを奥さんと一緒に運営すること11年目。PADIMSDTインストラクター。ほぼ毎日書いているダイビングとフィリピン生活のブログは21年目に突入。

モータクモー名義で、フィリピンの生活に役立つ電子書籍を出版中。

アニラオでのサンゴの産卵のタイミングを突き止め、今はカクレクマノミの自然環境でのハッチアウトのタイミングを調査中。

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