アニラオ在住のインストラクターのロミー。前職のパシフィコアズール時代からの付き合いなので、かれこれ16年くらいの知己となります。マグダレナ開業当初も一緒にトレーニングを担当し、いまは離れてスタッフ枠ではないものの、私のダイビング人生では長い友人です。
一ヶ月ぐらい前から具合が悪いと言っていて特に有効な治療もせず、ついに具合がかなり悪くなった9月1日にバタンガスの病院に入院。5日まで4泊病院で過ごしました。その間、胸部レントゲンやCTスキャンをとったりしていましたが、医師のいう病の原因と治療法が毎回まちまちで信用がおけない上に、提示される治療費も手が出ない高額、さらに入院費用も底をついての退院となりました。
4泊で約14万ペソ(30万円くらい)。保険(Philhealth)に加入していなかったのを、船乗りになっていた息子の保険の適用に入院中にねじ込めた(これは長女のグッジョブ)ようで、約4万ペソの補助が出ましたが、それでも一家の蓄えを枯渇させるのには十分な額でした(パシフィコアズールとヴィラマグダレナ、それとお客様数人からのカンパも使い切りました)。
何十年も前からいわれている、フィリピンで本当によくある健康医療問題、
1)本当に悪くなってからしか病院へいかない。
2)医者が信用ならないわりに治療費が高い。
に見事にはまってしまった格好です。
1)を避けるために、従業員の健康診断は大切です。マグダレナのチームの一員だった頃のロミーは、血圧の薬を飲まなければならない高血圧であることが診断で判明して飲んでいましたが、肺は綺麗なものでした。ただ、2年前の健康診断後、チームを離れたのでその後は診断せず薬も飲んでいなかったはずです。
2)に関しては、もちろんいいお医者さんもたくさんいます。脳出血や乳がんを手術で直してくれたお医者さんもいましたし、健康診断をお願いしているかかりつけのマニラのお医者さんも、検査・データ重視でしっかりしています。ただ、田舎に行くほど医師と医療の質は低下しているように思います。資金的に余裕がない患者を相手にしていることが多くて、高度な医療や高額の薬を処方することがないという状況も地方の医者の質を下げることに影響しているのかもしれません。
自宅で療養して、体力が回復するのを待つという選択を家族はしましたが、酸素吸入と点滴で持ち直している体調は、家に帰れば悪化するのは目に見えています。近所のナイトロックスステーションから借りて酸素救急は続けていましたが、呼吸が苦しくて横になれない状態。奇跡が起きない限りは自力での回復は難しい。けれど、資金はない。家族からすれば、藁にもすがりたい気持ちだと思います。経緯の詳細の報告を受けていた立場からすると、放っておけば1〜2週間持たないのは、素人目にもわかります。
目に入る困っている人全員を助けることはできないし、コロナで無収入6ヶ月になろうとしているリゾートの維持を考えても資金が潤沢にあるとはいえず人助けなどしている状況ではないといわれてもごもっともなのですが、バタンガスではできなかった病気の原因までの判別まではせめて手伝いたい、治るなら治せる道筋をつけたいということで、マニラの医者にかかることを提案。今回からかかる費用は寄付ではくて、こちらが無利子で建て替えた後、ロミーの家族が支払います。
というわけで退院後家で過ごしたのは約3日。どんどん苦しくなってきたようで、火曜日の夜には本人の希望もあってマニラへ移動。コロナ禍のご時世なので、まずは外のテント隔離病棟でPCR検査を受けて、個室へ。
とにかく処置の開始が遅かったので予断は許されませんが、しばらくは病院看病チームとのやり取りも日常リモート業務に加わえつつ、見守る藁になりました。
アニラオの夕日は、ツバメ付き。ロナルドは今日も漁に勤しんでいました。
8月からスタートの、アニラオ生物図鑑リニューアル企画。
本日は、ロミーの息子の割れた腹筋大絶賛だったコウベのケンシロウさん提供。ありがとうございました。ロミーの長男、立派な船乗りになりましたよ。神戸にもたまに行っているみたいです。次に乗る船も日本の船だとか。
お気に入りの水中写真で作るアニラオ図鑑:初めて見て感動した、思いの外綺麗に撮れた、思い出のあの人と潜ったときに見たなぁ、我がライティングを見よ!、きっと誰にも見向きもされないだろうから私が図鑑に載せてやる、など、皆さんの思いの宿った水中写真でホームページのアニラオ図鑑をリニューアルします。
図鑑のようにヒレ全開横向きではっきり写っているものでももちろん良いのですが、優先は皆さん一人ひとりの思い入れです。
·写真(縦でも横でも。長辺640ピクセル)
·生き物の名前(わからなければこちらで調べます)
·思い(書かなくても可。写真から感じ取ります)
·ニックネーム(写真にコピーライトで入れます) をメールでお送りください。
奮ってのご参加、お待ちしております。皆さんの思いに触れさせて、元気にさせてください。
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