読んだからには行きたい、パラオペリリュー島

朝ゲストさんを送り出したアニラオです。

久しぶりにゲストさんが切れたので、水タンク内の掃除。6,000リットルの容積のタンクでも、人一人はいると、結構手ぜま。そんなに激しく汚れてはいませんでした。都会のタンクみたいに、小動物や虫の死骸があるわけでもなし。

約10年前、同時期に買ったもう一つの10,000リットルのタンクは、コロナで休業中に破裂。

ブログを見返すと、しっかりコロナで自粛していた自分が懐かしくも、おかしくも思います。コロナ自粛でマニラに缶詰になっていた時期の日記は、電子書籍の拙著『中年ニートフィリピンダイアリー』にまとめてあります。お時間のある方、緩めのエンターテイメントとして、どうぞ。自分で書いていてなんですが、ちょっとだけ前のことなのに、辛いことも含めて、ほぼ全部忘れていますね。ものすごい忘却力です。

開業当初より水のソースが安定しているので、小さい方のタンクだけでも水切れにほぼならずに済んでいます。進歩がないように見えるフィリピンでも、少しずつ少しずつ便利になっているものです。小さな便利や安心には感謝しないとですね。

マニラの方は、顧問弁護士とミーティング。フィリピンはキリスト教徒が多いとはいっても、行動原理の基礎にキリストの教えを強くおいている人ばかりではないです。そういうなかで、この弁護士先生は、周りにいるフィリピン人の中では、尊敬できるキリスト者。モンテンルパの受刑者への炊き出しボランティアを30年以上続けていたり、苦労人である言葉の端々に聖書っぽさがにじみ出ることがあります。

ともすればブレてしまうときに、こういう信仰的お手本が近くにいるって、良いことです。

先日Facebookで、アニラオに来られたことのあるダイバーさんが『ペリリュー 楽園のゲルニカ』について言及されていました。2017年に日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した作品であることは知っていましたが、重たい戦争漫画だと思うといまいち踏ん切りがつかなかったものです。

ただ、多くのダイバーが憧れるパラオ共和国の南部に位置するペリリュー島に纏わる話だとすれば、やはり読むべきだという気持ちになって、ダウロード。

パラオのペリリュー島について知っていたことは、

  • 屈指の激流ポイントで、日本人複数人が行方不明になった事故があった。
  • イレズミフエダイの集団産卵が見られる。
  • 太平洋戦争時の玉砕の島らしい。
  • 天皇陛下が慰霊に訪れたっけ。
  • 通貨は米ドルで、円安の今やダイビングがかなり割高。
  • 医療施設に乏しく、コロナ時期はほぼ完全鎖国していた。
  • コロナ前はダイバーでもない中国人観光客のせいで宿がとれなくなった。
  • ブラジャー=チチバンドと、日本語が一部使われている。

くらいでした。

読んで知ったことは、約1万人の日本人と4万人の米兵が戦って、生き残った日本兵はたったの34人だったということ。戦闘も悲惨だけれど、食事や水の確保さえままならない日常があの戦場だったということがわかったことです。水の確保に何人の命が失われたことか。

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1 (ヤングアニマルコミックス)
昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭...

NHKのドキュメンタリーも見つけました。海外にいても、無料で視聴できるって素晴らしい。

本作は取材に基づいたフィクションですが、「戦争ってこういうもの」というのが実感できる、良作です。思えば、戦争漫画(アニメ)って、『はだしのゲン』『火垂るの墓』『この世界の片隅に』、水木しげるの『昭和史』『ジパング』と、第二次世界大戦がテーマの作品って、それなりに読んできていたんですね。戦争観って結局漫画でできているかもしれない自分です。はい。

ダイビングを仕事にしているのに、まだ行ったことのないパラオ。一度は行きたいですが、そのときはダイビングだけではなくて、歴史を学んだうえで、戦跡にもきっちり挨拶しておきたいものです。

久しぶりに漫画もガッツリ読んだし、明日からはまたお仕事頑張ろーっと。

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