自然からもらうパワー

人生初の河口湖畔滞在2日目。昨日午後のチェックイン時には雲がかかっていた富士山も、朝から美しい姿。

今回滞在したのは、河口湖サニーデリゾート。今回は、じゃらんを通じて予約しました。一泊一人1万円を切るお手頃価格。

温泉利用の狙い目時間は、朝食と夕食時。この時間ならほぼインバウンド客と顔をあわせることなく、富士山調合露天風呂独り占めでした。

どの部屋からも富士が臨めるらしい。源泉掛け流しではないものの、温泉もあり。露天風呂からも、もちろん富士山が拝めます。日本人だったら泣けてくるはず?

ホントはカメラダメだけど、露天風呂からの富士。

部屋から露天風呂まで、外を歩かなければならないので、風呂上がりの至福を冷気で冷やされるのが唯一の欠点ですが、基本フィリピン仕様の普段湯船につからない体は温泉で十分に芯まで温まるので、部屋に戻るまで急足で歩けば冷えてしまうことはなし。

朝風呂の後の朝食は富士の溶岩石の窯で焼くパンのESOLA。なにしろ河口湖町、車がないと困る街です。住宅地越しだけれど、富士山をみながら、パンとコーヒー。たくさんの種類のパンを毎日焼くのも大変だろうけれど、富士を眺める窓も毎日綺麗にしておくと、顧客満足度はさらにアップだろうなと思いました。

一日中温泉に浸かっていたい気持ちもあるのだけれど、10時から15時の間はサニーデの温泉は使えないので、その時間帯は観光に当てることに。

特に河口湖に強い思い入れがあるわけではないので、ネットで検索して良さげなところから回ることに。

ということで、カチカチ山の舞台となった天上山へ。富士山パノラマロープウェイで登ります。ロープウェイ駅近の無料駐車場に空きスペースがまだあってラッキーでした。

チケット売り場の外からの列。日本人比率は5%くらいですかね。日本人にカチカチ山は行く価値なし? 平日だからかな?

インバウンドの皆さんにもわかるように、搭乗口までの長い階段の各所にモニタがあって、日本語アナウンスに、中国語と英語の字幕でカチカチ山の物語放送がありました。

確か、おばあさんもタヌキも死亡するような話だったのが、世界の皆さんが驚かないように薄められて、おばあさんは寝込んでしまい、ウサギに懲らしめられたタヌキは小根を入れ替えて、おじいさんとおばあさんの手伝いをしながらみんな仲良く暮らしましたとさ、の結末になっていました。

その一方で、日本人の子ども向けには、ひらがなでオリジナルに近い物語解説もあり。おばあさんはタヌキに殺されただけでは飽き足らず、調理されてババァ汁になり、おばあさんに化けたタヌキに給仕されたおじいさんに食べられるという、カニバリズム展開。

さらに「じじいがばばあを食った」たぬきが言葉でダメ押しをする鬱展開までついていて、昔の人は娯楽が少なかったからこそ、これほどのインパクトのある物語を好んだのかなと思わせるものでした。

今風に実写CGでリメイクしたら、かなりのB級スプラッタ映画になるのでは。

ロープウェイから降りた後も、富士山。

頭と脚がよくなるウサギ神社。ナデナデ。

バカ(私)と煙はさらなる高みへ。山頂の小御嶽神社は、富士五号目の神社の分社なんだとか。

しかし、お父さんの実家のある静岡側から何度も富士を見ていた奥さんの富士山愛は、私をはるかに凌ぎます。

サニーデリゾートのスタッフ一押しだという、マルシゲでステーキのランチ。甘ジョッパいソースが、The日本のステーキといったところです。

鳴沢道の駅で販売の富士まりも。と、「自」分で「動」かす自動ドア。ざわつき具合がカイジシリーズ。

スタッフを連れてくることになるかもしれないので、道の駅に併設のなるさわ富士山博物館もチェック。入館無料なのは良いけれど、危うく宝石を買わされそうになるので、要注意でした。パワーストーン推しなのは、全く今風です。

鳴沢氷穴へ。思いの外中が狭くて、屈まないと進めないエリアがあったりで、思いがけずのアドベンチャー感。

すぐ近くの富岳風穴も。こちらは屈まなくても進めるのが良し。インパクトは鳴沢氷穴の方でした。

で、青木ヶ原樹海。心霊ブームだった小学生の頃から耳にしていたのの実物の一部。自殺者を集めてしまう恐ろしいところかもしれないけれど、薄い土壌でも逞しく生きる木々の生命力の方を賞賛すべき場所だと思いました。

富岳風穴出口の売店のとうもろこしアイス。美味しかったです。

塩かけると甘さ引き立つ。

精進湖に行きたいのか、西湖に行きたいのか、とにかく富士山の眺望の良い場所にバスで行きたいけれどどうしたらいいのかわからないインドネシア人らしきグループに助け船を出している関西弁のおじさんがいました。

見かける人間がほぼほぼ外国人だというくらいインバウンドが多いですが、それでも彼らにとっては、まだまだ旅行のしやすいエリアではないのかもしれないです。

河口湖周辺の最後の晩餐は、割烹七草の富士まぶし。先日の鹿カレーと同列の、ほうとう以外の新名物として考案された、ニジマスの(年2度の猟期中で幸運であればヒメマスバージョンもあり)炊き込みご飯を、ひつまぶしのようにバリエーションがを加えながら食します。

富士まぶしにいたるまでの料理も全て美味しかったです。これで3,300円は安すぎでは。

いつかヒメマスバージョン(間違って絶滅復活種で見た目ほぼヒメマスのクニマスでもさらにレア)も食べてみたいものです。

とにかく観光地として、名産品を作り出そうという努力がすごいです。フィリピンには少なくともほとんど見られないこういう地域ごとの日本の熱量。韓国とか、他の東アジアの国の観光地に行ったことがないのですが、どうなんでしょうかね?

一日中富士山がまじかに見える河口湖周辺は、まさに富士山あっての土地なんだなと思います。外から来た人間にとって、見慣れない大きく美しい山を目にすることによるインスピレーション。

富士山ほどのインパクトはなくても、アニラオの海だって、街で日常生活をしている人にとっては、それなりに心を動かすものなのではないかと考えると、海をもっと堪能してもらう工夫はあっても良いのかなと思う、河口湖町での滞在でした。

自然からパワーです。

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