神々の食べ物を求めて:カフェフランスの「Food for the Gods」を買いに行く

マニラ行動日。正確には日本へ持っていくお土産ミッションの日です。

奥さんからのオーダー、「日本に持って帰るお土産としてあれを買ってきて」と言われたので、行動開始。その“あれ”というのが、カフェフランスの 「Food for the Gods」 というお菓子です。この前、奥さんが試しに買ってきて、スタッフと一緒に食べたことがあったんですが、そのときはブログには書かなかったんですよね。

前に買ったのはアニラオに向かう高速道路SLEXのシェルにあるカフェフランス。今回は、家の近く、サルセド通りにある店舗へ。歩いてだいたい1キロ、10分ちょっと。グリーンベルトに入っていてくれたらもっと便利だったんですけどね。残念ながら、そちらにはなし。

「Food for the Gods」とは何者か?

さて、カフェフランスに着いて目当ての「Food for the Gods」を探します。「神々の食べ物」。いや、「神様たちへの供物」か?

Googleですぐ近くにもう一店舗でてきますが、そちらはスタバになっちゃってます。あと、マカティメディカルセンターの中にもあるっぽいけど、病人に取り囲まれたカフェでお土産は買いたくないです。

旧約聖書の“マナ”を思い出すような響きですが、フィリピンは基本的にキリスト教で一神教の国。なのに“Gods”って複数形なんですよね。ちょっと面白いというか、不思議というか。

大層な名前ですが、これは要するにブラウニーの一種です。どっしり目のブラウニーに デーツ(ナツメヤシ)、プルーン、ウォールナッツ が隙間なくトッピングされています。

発売当初の1900年代はどれも高価な輸入食材だったらしく、「神様が食べるにふさわしいほど豪華」ということでこの名前がついたとか。

でも、フィリピンで“Gods”と複数形にしたのは、もしかして宗教的に角が立たないようにするためかも、なんて思ったり。

それにしても、“The Gods”と定冠詞がついているということは、“想像できる神々”というニュアンスなんですよね。つまり、この国の人たちの中に、なんとなく“そういう神々”のイメージがあったのかもしれない。

フィリピンでは妖精とか小人、精霊やちょっとした妖怪の存在を信じる文化がありましたが、「神々」という強そうな多数の存在は、ちょっとイメージしにくいんですよね。だからこそ、こういう名前をつける感覚が興味深い。

もしかしたら、デーツのせいで中東っぽい神様を思い浮かべたのかも。絶対的に一神教のあちらですが、ジンと呼ばれる精霊というか、鬼みたいな存在は知られているので、もしかしたらそこからなのかも。

まぁ、120年も前のフィリピン人の考えたことなので、現在でも彼らの心をよく分かっていない日本人のオジサンには、推し量るすべもないのかもしれません。

価格も供物レベル

お値段、一個 795ペソ。マカティの最低賃金が750ペソくらいなので、それよりちょっと高い。

日本の首都である東京の最低賃金が1,226円 × 8時間 = 9,808円なので、1万円のちょっとした高級焼き菓子といったところですね。

うん、高い。「神々の食べ物」にふさわしい価格です。

ずっしりしていて一欠片で腹7分目くらいにはなる甘さとカロリーがあります。普段はデーツもプルーンもほとんど食べませんが、この一個で「1年分」食べた気分になれるくらい、みっちりギューギューに乗ってます。

「ザ」が命:注文時の注意点

ところで、注文するときに注意。

「Food for Gods」じゃ通じません。「Food for the Gods」 。ザを忘れると、「?」って顔されます。

ザを入れるだけで伝わるあたり、やっぱり“その神々”っていう具体的なイメージが、みんなの中にあるんでしょうね。

なんの神なのかは……謎ですが。

今回、買いたい数だけ在庫はあったんですが、帯(パッケージに巻かれてる紙)が2本しかなくて、結局2個だけ購入。

冷蔵保存が必要で、冷蔵庫に入れると帯がしけって破れちゃうので、帯は別保管にしているそうです。

在庫も冷蔵庫の奥の方から掘り出してきたし、帯が足りなくなっていても本部から追加をもらってきていないし、そもそも帯がどこに保管してあるかも定かでなかったことを見ると、めったに売れるものではないのでしょう。

フィリピン人の不信心ここに極まれりです。神様には毎日供物を捧げなければなりませんっ。

足りない分は、また明日以降探します。

アニラオの様子:雨とDIYの日々

一方、アニラオの方はというと。最近の大雨で、上のカビテ州知事の土地の方の工事の影響で、うちの敷地内にけっこう水が入ってくるようになってしまった件の回避工事をしたいということに。

それで、水を隣の敷地に逃がすための“出っ張り”みたいな構造を作ろうとしたんですが、雨で延期に。雨季、終わったんじゃなかったでしたっけ?

代わりにスタッフたちは、植木鉢の塗り直し作業などをしてくれてました。

他には、大工さんに入ってもらって、客室のトイレの天井の修理など。

マグダレナも今年で11年。やはり10年をこえるとあちこち修理の必要なところが出てきますね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました