怖いけれど希望が持てる本

パンデサル食べてのダイビング

月曜日のアニラオです。フィリピンの朝食パンといえばパンデサル(塩パン。猿パンじゃないです)ですが、日本風たまごサンドにしても美味しいですね。

何より良いのが、パンのサイズが大きすぎないところ。よく噛んで食べれば消化にも良いし、腹持ちもちょうどよいです。

海は大分収まってきましたので、リゾート前から出発。水温31度に近づいてきました。

マニラ買い出しナショブはカオス

今週は、先週の金曜日に続いて、木曜日に祝日があるフィリピン。買い出しに出るチャンスがなさそうなので、早めの買い出しです。本日乾物、明日生モノを仕入れるべく、マニラへ移動。

マニラ界隈で文房具屋といえば、National Book Store(日本人の中では略されて「ナショブ」)が最大手で、そこで文房具を買わざるを得ないことが多いです。

が、利用しているユーザー同様のカオスっぷりで、どこに何がおいてあるのか分かりづらいことこの上なし。ようやく見つけたホワイトボード用の白板消しも、どれがマグネット付きなのかがわかりにくいです。

アジアのこのカオスが良いって人も一定数いらっしゃいますし、そういう曖昧さが精神衛生上よく働くことがあることもわかっていますが、人混みの苦手な私には居場所のないナショブでした。約一ヶ月前に注文したホワイトボード3つについても、音沙汰がないです。

2025年上旬では読んで一番良かった本かも

長距離運転中は耳から情報を仕入れたいということで、先日聴いていたPIVOTの南海トラフ巨大地震についての動画。

その中で紹介されていた、『「地震」と「火山」の国に暮らすあなたに贈る大人のための地学の教室』が良かったです。Kindleの読み上げ機能を使いました。

先日スタッフとタアル火山を湖から周遊したときに感じた、地学への関心を満たしてくれる本でしたし。

何より、中学レベルでとまっていた地学の知識がアップデートされました(著者の鎌田浩毅京大名誉教授の思う壺)。

プレート・テクトニクスについては知っていましたが、いまやプルーム・テクトニクスっていうのもあるのですね。マントルの下の核が内核と外核に分かれて、外核が液体(そうは習わなかった気がしますが、学者の中では当時でもすでに液体の外核は定説だったのだと)だという、硬いものの下が更に液体の球体の上に住んでいるなんて、不思議な感覚になります。

「地震学者は地震が起きるたびにメディアに引っ張り出されてきて不確かなことしか言わない人たち」という認識から、地道にコツコツと研究して地球の不思議を解き明かすイケている人、へと認識が変わりました。

南海トラフ巨大地震、首都直下地震、富士山噴火は冗談ではないみたい

2030年代にはほぼ確定で起こるといわれている、南海トラフ巨大地震。日本の人口の約半分6800万人が被災して、32万人が亡くなる計算だそうです。

あの大きな東日本大震災で亡くなったのが2万人なので、その10倍以上。地震のエネルギーも千年ぶりだったという東日本大震災のマグニチュード9を凌ぐ9.1。経済損失も200兆円規模で、戦後日本がぺしゃんこになっていたのと同等か、それ以上のインパクトの事件が、私の生きている(よね?)間に起きそうなことが科学的に予測されています。

それに加えて、関東大震災の再来(仕組みと周期が一緒)となる首都直下型地震と、富士山の噴火も周期上起こっておかしくない災害。

老後に向けての目標一つ追加になりました

地殻4つがひしめき合う、世界でも稀な立地に美しい四季と長い歴史文化を育んできた日本。日本人であることに感謝をしていますから、今後起きる予定された災害に対して、なにかできる人間でいたいなと思わせる本でした。

直近でできそうなのは、  

  • 実家の家具の固定。  
  • 実家周辺や墓参りに行く静岡県の地域のハザードマップの入手。  
  • 水などの備蓄準備と入れ替えローテーション。  
  • 電気なし生活に慣れる。  
  • コンロ一つ料理など、今のうちに慣れておく。

などですかね。

1から3まではとりあえず次日本に帰る7月にやっておきたいなと思いました。2030年代、生きていれば母も80代と高齢。家にいるか施設にいるかはわかりませんが、家族が無事でいてもらいたいです。

色々示唆に富む内容の多い本書でしたが、いわゆる純粋地学とは違う、著者の意見で面白かったのがこちら。

「つまり日本は社会の変動期と地球の変動期が一致しています。」  

「前回の地震の活動期のピークが太平洋戦争中と終戦直後、その前の1854年は幕末です。社会の変動期に地震が起きている。  

ある意味でこれはいいことでもある。だからこそ僕たちはこの事実を知って、 『さあ、どうやって日本を立て直そう』ということですよね。  

つまり日本が変革するときに、地面も変動して、すべてをリセットするんです。」  

「地球科学的には、大きな地震は100年に1回。もっと大きな地震は1000年に1回起きる。だからといって日本人は全部絶滅するわけではありません。揺れる大地にしぶとくというか、しなやかに生き延びて次世代にバトンタッチして新しい社会をつくってきたのです。『地震ルネッサンス』といってもいい。」

2030年代に生きていたとして、60代。国を再建する若い世代に老害だといわれないように、その一方で少しでも役立つ人材として生きていたいものです。

コロナパンデミックにしろ、AI革命にしろ、将来の地震にしろ、100年ぶりに多くぶち当たる良い人生です。ついでの第三次世界大戦だけは本当に勘弁してもらいたいですね。

この記事を書いた人
オオサワヨシオ

人権関係の出版社編集部勤務、NPO事務局長としてワークキャンプ企画運営などを経て、フィリピン在住21年。国際社会開発学修士。

ダイビング宿のヴィラマグダレナを奥さんと一緒に運営すること11年目。PADIMSDTインストラクター。ほぼ毎日書いているダイビングとフィリピン生活のブログは21年目に突入。

モータクモー名義で、フィリピンの生活に役立つ電子書籍を出版中。

アニラオでのサンゴの産卵のタイミングを突き止め、今はカクレクマノミの自然環境でのハッチアウトのタイミングを調査中。

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