君と会えたから

入院4日目、私にとっての付き添い3日目。昨日主治医の先生が来たときに、木曜か金曜日に退院といわれていて、奥さんが本日木曜日でプッシュしていたのを期待して待つ一日。

病室内別にインターネットの規制はないので、携帯のテザリングで接続して、硬いベンチでPC仕事。

世界中で美味しい病院食は期待できないのですが、ここの病院のも、大概でした。生煮え大根薄味汁とか、元気の出ないハヤトウリのしっとり焼きとか。一番まともだったのが、ゆでたまご。入院時に、病院食いらないの拒否権発動はできなかったのか、今となってはわかりません。後で、病院食にいくら請求されているのかをみるのが楽しみです。

時間経過のよくわからない病室内で、しばらく放っておいた本を手にとることに。喜多川秦著『君と会えたから』。Kindle Unlimitedで読める氏の作品は、これまで『ライフトラベラー』『運転者』『賢者の書』と読んできていて、気持ちが少しでもポジティブ目のときに読まないと裏目に出そうだとおもっていて、置いていたのが青春甘酸っぱいっぽい先入観を持っていた『君と会えたから』。

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結果的には、たしかに若い人には読んでもらいたい本であると同時に、人間いつ死ぬかもわからない、だから今日一日を精一杯に生きましょうというメッセージがここ数日の現状に刺さる本でした。短くて読みやすいのも相変わらず、○。

作者自身の身の回りの二人の死を契機に書かれた本だそう。いつでもメメント・モリ。その境地からの、人に役立つ人生と、結果的におまけの成功。自己啓発っぽい本は若い頃から多数読んで(そして忘却して)きていて、本書で取り上げられていた60項目のライフリストを作る作業も、その作業過程で、こんな自分に出会えるのかもと想像できたのですが、脳内メモリが少なくなってきている昨今では、見渡せる範囲も狭まっているので、これはやってみるべしだと思いました。

第一と第二のライフリスト作成。気になる方は、Kindle Unlimitedで無料でしかも2時間程度で読めますので、おすすめです。

はっきりとした経過説明のない、期待通りの進行状況の中、主治医の秘書に連絡をとったあとの、「多分行くはずです」のコメントにすがりつつ、待つこと日没まぎわ。主治医の先生、来てくれました。何人もの患者を別の病院に掛け持っていて、でもちゃんと来てくれて、ありがたいことです。できれば、GPSで現在位置を確認しときたかったですけど。

退院の許可が出てからの手続きが長いのが常なのですが、3時間くらいで退院できたのは、フィリピンとしては、早いほうだと思います。支払いも足りてよかったです。会社を畳んでいても生きていたPhilhealth(フィリピンの社会保険)とシニア割引が強く頼んでもいないのにちゃんと聞いていて、そのあたりは昨今のフィリピン社会の良心を感じます。

病院周りには大手ドラッグストアのマーキュリードラッグが複数件あって、処方箋に書かれた薬も要冷蔵という薬ランクの高そうなものも含めて、全部ゲット。

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家族全員、慣れた家のベッドで寝られることは、幸せです。

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