日本行動日。昨日こそ早く床についたので、ボディバッテリー回復してきました。
本日1つ目の行き先が、溜池山王にあるツッカベッカライカヤヌマ。ベッカライって、ドイツ語でパン屋さんのことだそうです。
以前このあたりで仕事をされていた、ドロンジョさんに教えてもらった、感動する洋菓子が買えるということで、奥さんが予約していたものです。そうです、今は予約しないと買えない店になっています。
予約をしていても、並ばなければ買えないので、11時の開店前でもそれなりの行列。予約をしないで来た人もいて、店員さんに「予約分以外でまだ残っていれば買えます」と説明を受けていましたが、予約数と製造数はわかっているはずなので、そういう説明もなんだか変です。「売ってもいいけど、いいから並べば」的な、AIがとかいっている現在からは大きく取り残された、古き(よき?)時代を踏襲しているようです。
カードやQR決済も使えません。現金オンリー。潔い。強盗入らないですかね?
予約で買える缶入りクッキー、テーベッカライは一人5個まで。一缶4,320円。並んでいる人の様子をみる限り、お使い者にしたい、誰かへの贈答に使いたいという雰囲気でした。
予約がなくても、店頭にある限り買えるのが、もう一つの看板商品のザッハトルテ。ザッハトルテといえば、高校生の時に読んだ『マスターキートン』でキートン太一が頬張っていたのを読んでその存在を知ったケーキですが、あれから30年。やっと食べられるというものです。
オーストリア国家公認のコンディトールマイスターを外国人としてはじめて取得した方の作るザッハトルテ。日本国内のものでは一番美味しいに違いない!
後で家に帰ってからいただきました。ザッハトルテはかなり甘いので、口直しに砂糖の入っていない生クリームを添えて、口直しをしながら食べるものだそうで、本日賞味期限の生クリームも持ち帰り用につけてもらいました。
で、砂糖入りではあったものの、それでも口直しに生クリームが使えるくらいの、濃厚なチョコとジャム。チョコ下のアプリコットジャムの層のジャリッとした歯ごたえも面白く、何しろ濃厚、重層的な味でした。
クッキーは3種類。奥さん、母、私とも、中央のシナモンのしっとりとしたクッキー、白のほろほろと口どけるクッキー、チョコレートクッキーの順に好みでしたが。3つとも美味しい。こういう食感と味は、普段の食生活で口にすることのないものです。もちろん、よくあるクッキーの延長線上にあるのは確かなのだけれど、達人の味というか、日々何も言わずにこんなのがおやつに出てきていたら、それは貴族の子弟でしょといったものでした。
甘いものは普段食べないのですが、庶民である私には、たまに口にすると元気になるやつ、脳に栄養が回って頭が良くなりそうなとっておきのご褒美、といったクッキーでした。弱っているときに食べたいぞ。
午後の弁護士との会合の前のランチも、ドロンジョさん推薦の、「日本一美味しい南インド料理(当時)」といういう、ニワルナム(虎ノ門店)へ。食べログによれば、インド人が選ぶ、本当に美味いインド料理2位になったこともあるらしい。
ランチの時間はカレーバイキングのようで、アラカルトはなし。一応全種類食べましたが、カレーの類は、本当に美味しかったです。辛いもの好きの私はいくら辛くてもよいのですが、辛さは控えめ。それにしても、深みがすごい。とくに豆のカレーは、人生で食べた中で一番奥行きのある豆カレーでした。マトンのカレーももっと獣臭をくれ!と物足りなくなるほどの上品な味に。
ランチバイキングじゃなくて、夜好きな料理をとりにまた行きたい店でした。あ、文句をいうとすれば、米が日本米だったのが残念。安いフィリピン米でもよいので、パラパラ米がよかったです。
アニラオで正月に使う器を選んで。
で、共働きでいそがしかった母の代わりに幼少期面倒を見てくれていた叔母夫妻にごちそうになりに、神田まつやへ。かの池波正太郎先生愛用の明治17年創業の老舗。
予約しないと食べられないという卵焼き、美味しゅうございました。焼き鳥も、天ぷらも、もちろんそばも、美味しかったです。これはまた行きたい。蕎麦がき食べなかったので、次回リベンジです。あと、オススメだというごまそばも。
そばなんて、せいろのあとに、納豆そばまで食べてしまう始末。
ツッカベッカライといい、ニワルナムといい、松屋といい、オーストリア貴族やインドのマハラジャ、日本の文化人がその下に刻んだかもしれない味を堪能できる日本、すごいです。
味を思い出すだけで、明日の生きる活力になる、料理ってすごいものなんですね。
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