マラパスクワ島社員旅行の2日目は、メインのダイビングの日でした。朝6時ごろの出発に向けて、5時45分集合でブリーフィングです。


今回案内してくれたのは、エキゾチックダイブリゾートで最も古株の26年選手というガイドのエルヴィン。前来たときも、たしかこの顔あったと思います。十数年前に案内してくれた若手たちはみんな他のリゾートへ移っていったそうですが、このガイドだけはずっとここに居続けているというベテランです。
カランガマン島は断念のノンダイバー組
ノンダイバー組は本当はカランガマン島へ行きたがっていたのですが、風が強く波も高いということで、前日の段階で断念になりました。残ったメンバーは今日、マラパスクワ島でスノーケリングをしたり、女性陣はスパ、男性陣はマッサージをしたりと、リゾートライフを満喫モード。
そういえば、朝のリゾート前。夜のうちに漂着した海藻を砂に埋めていました。日々のメンテナンスは、度のリゾートでも、これ大事。マグダレナだと、落ち葉を掃くのと同じ立ち位置の仕事ですね。

ニタリのポイントが引っ越していた話
ロナルド、ジュンジュン、クラリッサ、私のダイバー組は朝6時に出発。1・2本目はマラパスクアのシンボル、ニタリ狙いに、キムドショールというポイントです。以前はハンマーヘッドが出るかもしれないと言われていて、一度は私たちも狙って潜ったことがあるのですが、その時は見事に空振りでした。水温が低い時期に水深40mから50mあたりに出るのを上から眺めるもので、多分打率10%くらいだったもの。今はそのハンマーポイントがニタリポイントになっています。
かつてニタリが見られたのは手前にあるモナドショールでした。今はそちらにタイガーシャークが出るという話に変わっていて、ニタリはすっかりいなくなってしまったそうです。ちょうどコロナ禍の前くらいの出来事だったそうで、ニタリあってのマラパスクワなのに困ったという声が上がっていたところ、あるショップがキムドショールに潜ってみたところ、ニタリがそちらに引っ越していたことが分かったと。ニタリのいないマラパスクアでは、ダイバーの期待値激減ですから、これは見つかって本当によかったですね。
以前のモナドショールは待機水深が21mから24mと深く、エアで潜るとすぐデコ潜水になるためナイトロックスがほぼ必須でした。今回のキムドショールは浅いところで12m、ニタリを待つ場所も16mから18mほどで、水深だけならオープンウォーターダイバーでも潜れます。
ただし流れがあることが多く、私たちが潜った日も流れに加えて波もかなりありました。水面ではまったく待てないので、エントリーしたらそのまま海底を目指して潜っていきます。荒れた海に慣れている僕らはすんなり対応できましたが、初めての人だと戸惑うんじゃないかと思う場面もありました。職業ダイバー相手だからブリーフィングがあっさりしていたのか、元々そういうスタイルなのか、そのあたりは分かりませんが、一般のゲストにはもう少し説明があってもいいのではないかと感じました。
1本目、2本目はニタリ祭り
マラパスクア島からキムドショールまではおよそ1時間、6時にマラパスクワを出て7時過ぎに1本目のエントリーとなりました。海はかなりチャプチャプしています。この日は船が7隻ほど集まっていましたが、ハイシーズンの3月から5月には20隻から30隻が集結するそうです。今はローシーズンで風もあり、透明度は15mほど。
ハイシーズンなら20mから30mは見えるそうで、ニタリはもちろん、大量のダイバーとその泡もよく見えることでしょうね。
キムドショールの流れは軽い程度で、十分に対応できる範囲でした。エッジの下が200mほどまで落ち込んでいるのはモナドショールと同じで、周囲が深く切り立った根になっているのがニタリの観察ポイントとして向いているんだと思います。
流石にアニラオには200メートルからの切り立ちはないものの、80メートルくらいからの切り立ち地形はあるので、そういうところで早朝潜ったらニタリにも会えるかも?と以前は期待していたのですが、流れが早いポイントなので、早朝からのチャレンジは未だにできていません。あと、見つけたところで、危険が大きいので、触らずにいたほうがよいのかもと、年寄りみたいな意見を言うようになってしまいました。
さて、待っていると、ニタリは次々に姿を見せてくれました。最初のうちは通り過ぎるだけでしたが、1本目の後半になるとクリーナーの魚たちが動き出したのか、根の周りをぐるぐる回るようになりました。デコにはまったくかからず、1本目は59分ほど。水深が浅い分エアも持つので、これまでのモナドショールよりも圧倒的に快適なダイビングです。
その一方で、モナドショールよりキムドショールはかなり狭いので、ハイシーズンのときはダイバーだらけでカオスになるのではないかとちょっと心配にもなりましたね。
1本目が終わって、水面休息中の朝ごはんは、前日の夕方に注文しておくパックブレックファスト。私はサンドイッチ、ロナルドたちは米、食に関してオサレなクラリッサは自家製グラノーラにヨーグルトとクロワッサンでした。


1時間の休憩を挟んで2本目に入りました。日が高くなって水中は明るくなっていましたが、出てくれた数はこちらの方が多かったです。同時に4匹が現れたり、ぐるぐると周りを回ったりと、非常に楽しいダイビングになりました。これで十数年分のニタリを一気に充電できた感覚です。
3本目のモナドショールは消化ダイビングに
2本を終えたあとはモナドショールへ移動しました。キムドとマラパスクワのちょうど中間あたりで、タイガーシャークが出ればという期待もありましたが、モナドショールはキムドとは違ってかなり大きな浅瀬です。長い辺は1.5kmほどあって、西側のかつてニタリがいた場所は水深24mと深く、3本目には向きません。手前の浅い12mあたりにエントリーしてタイガーシャークがチラ見できるかとウロウロしましたが、出会ったのは、通りすがりのホワイトチップが3、4匹ほどで、タイガーには会えませんでした。
朝の2本ですでにお腹いっぱいだったので、3本目はぼんやりとした時間になっても不満はなく、骨休めの消化ダイビングのようなものだと思うことにしておきました。
コーポスファミリーのおっちょこちょい事件
今回は私がTG7とGoProを、ロナルドがTG4、クラリッサとジュンジュンはリゾートのTG6とGoproを持って入りました。ロナルドはTG6も持っているのですが、ハウジングから水が入るようになって直らないとのことで結局古いTG4を使うことに。
で、やらかしが。クラリッサとジュンジュンのTG6とGoProにバッテリーが入っていない事件。結局1本目で4人のうち撮影できたのは2人だけでした。
上がってきてから私のTGを貸し、GoProにも電池を入れて2本目はそれぞれ撮影できたみたい。ジュンジュンは元々おっちょこちょいなところがありますが、いとこで若いクラリッサにはその癖を引き継がずしっかりしてもらいたいと思った出来事です。
14年で変わったマラパスクワ島
島に戻り、お昼を食べたあとは島の中を散策。スタッフにTシャツを買ってあげるためです。14年前に来たときは舗装されていなかった村の道が、今はセメントで整備されています。当時はガイドのウィルのバイクに三ケツして、ガタガタ道を走った記憶がありますが、今はずいぶん走りやすくなっていました。


裏路地に入ると当時はマッパで遊ぶ子供たちがいましたが、今回はそういう子は一人も見かけません。物的には島全体が豊かになっているのを感じました。
島の内部までリゾートが増えていましたが、ほとんどがバックパッカー向けの安宿のような造りです。ダイビング料金はそれほど変わらず、その割に海まで歩くことを考えると、内地の安宿よりは、エキゾチックなどの海辺の一等地のリゾートを使うのが良いと、中年の私は思います。食事の料金だけは内部の方が半額ほど安くなっているのはナイスですが、味は保証できないので、わざわざ足を伸ばすほどでもないでしょうね。
エキゾチックの食事はまずくはないのですが、外で食べてみると普段どれだけ美味しいものをマグダレナで食べているかがよく分かりました。数十種類あるアラカルトメニューをオーダーごとに作るのは大変なことで、マグダレナのようにワンミール・ワンセットメニューだけを作るやり方とは同じレベルで比較はできませんが、マグダレナご飯の美味しさを再発見しました。特に奥さんの功績は、かなりのものだなぁと実感したものです。
スタッフ90人、分業のシステム
今回で7回目のエキゾチック、スタッフが90人もいるそうです。一番忙しい時期のMAX人数で、ローシーズンの今日はキッチンの11人のうち実際に稼働していたのは3人だけだったといいます。それでもマグダレナより十分多い人数で、メンテナンス、レセプション、ダイニング、ダイビングとそれぞれが完全に住み分けられている印象を毎回受けます。規模が違いすぎて真似できないところもありますが、システマティックな部分など、学べるところは参考に毎度したいと思うところです。
ゴミの分別も徹底されていて、マラパスクワ島のリゾートは自分たちでゴミをセブ本島まで運んで処理する決まりがあるそうで、週に1回ゴミ用の船を手配しているとのことでした。
東西1km、南北2.5kmほどの小さな島に、人口は6,700人ほど。ほとんどがリゾート従事者か漁民で、小学校と中学校まではあり、電気は相変わらずなく、すべてジェネレーターで賄っています。
のどかな暮らしですが、逆に言えば暇を持て余しそうな環境でもあります。日本の離島暮らしも似たようなものかもしれませんが、実際に住めと言われたら難しいだろうと想像を膨らませていました。マニラが近くにあって、たまにエアコンの効いた店で美味しいご飯を食べに行けるくらいの距離感が、私にも妻にもちょうどいいんだろうと感じましたね。
十数年分のニタリを見終えて、目を閉じれば、キュートなニタリの目と目が合う程度にはニタリチャージできました。
ロナルドは素早くSNSに動画をアップしたり、クラリッサとジュンジュンは、いつもは使わないカメラに、慣れない巨大な被写体で手ブレを経験しながらも、楽しんでくれたみたいです。写真旅行のよいハイライトの1日になりました。感謝ですね。
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