フィリピン人女子、タケノコを掘る

日帰りで行くぞタケノコ掘り

日本滞在もいよいよ終盤に差し掛かってきました。帰国前にどうしてもやっておかなければならないことがひとつ。それは、そう、タケノコ掘りです。

先日、沼津を訪れた際には終日降水確率 100% の雨で断念しましたが、その後は晴れの日が続いていたので、絶対に出ているはず。「雨後の筍」の生命力は侮れないはずという期待を胸に、今回は予定を変更して日帰りで沼津へ向かうことにしました。朝早めに埼玉を出発し、父方の親戚の竹林を目指します。

ラピュタパンとハウルのパン、どっちだっけ

道中、なかなかいい朝食どころが見つからなかったのですが、一軒のコーヒーショップを発見。ジェラルディンとクラリッサはフレンチトーストを注文していました。マグダレナでもフレンチトーストは提供しますので、他店の味を知るのも大切なお勉強です。

私はといえば、シンプルなトーストにベーコンと目玉焼きを選びました。目玉焼きの載ったパンとくれば、昭和世代にはおなじみの「ラピュタパン」ですね……いや、ベーコンもあったから『ハウルの動く城』のパンかな。

ところで、ハウルでカルシファーが焼いていたあのベーコンエッグは、パンに載っていたんでしたっけ?

調べたら、パンには載っていませんでした。ベーコンエッグだけで素敵なごちそう、ですね。

竹林の規模に驚愕。10段の山が全部タケノコ畑だった

沼津の竹林に到着し、今日改めて驚いたのはその規模でした。これまで親戚の山に来るたびに、上から3段目あたりまでしか掃除をしていなかったのですが、実はこの山、全部で 10 段ほどあるというのです。全部管理しようとしたら、一生終わりません。どうする、この広大なほぼ放置林。

先日来たときには「頭だけ顔を出している」程度だったタケノコたちが、その後の雨と晴天で一気に成長していました。ニョキニョキです。前回「これはもう取れるかな」と思ったものはすっかり大きくなっていて、前回頭だけだったものが食べごろサイズになっていました。雨後のタケノコ、本当に力強い。

クワは「細い刃」に限る。現地の人の知恵は正しい

今回、新たな武器を用意していきました。前回お手伝いしてくださったおじさんの動きを見ていて気づいたのが、スコップよりクワの方が圧倒的に早いこと。

そこで今回はクワを購入して持参しました。売り場で選んだのは「幅広の方がたくさん掘れていいかな」という判断だったのですが、いざ使ってみるとそれは間違いでした。

親戚の方が持参してくださった細い刃のクワの方が、土への打ち込みやすさが段違いだったのです。幅が広いと土の抵抗が大きくて、すぐに疲れてしまう。細いクワの方がスパッと入って、タケノコの根を切るのもスムーズでした。道具は、やはり実際に使い込んでいる人の知恵に従うべきですね。

クワが優れているのは、立ち位置を固定したら、あとはクワの持ち手の位置でターゲットを狙い撃ちできるところ。ちなみに、フィリピンにはクワがほとんどなくて、工事現場でもシャベルが主流です(一方でカンボジアはクワと斧の文化で、セメントをこねるのもシャベルじゃなくてクワでした。20 年ほど前のワークキャンプの日々が懐かしい)。ということで、クラリッサの武器もシャベルでしたが、最終的にはクワに軍配が上がりました。

クラリッサ、初タケノコ掘りで 24 本!

今回のタケノコ掘りにはジェラルディンとクラリッサも参加。クラリッサにとっては人生初のタケノコ掘りです。最初はぎこちなく、へっぴり腰でクワを振っていましたが、だんだんとコツをつかんできたようで、最終的には一人で 24 本ほど掘り上げていました。

私と奥さんも合わせると、この日の収穫は合計 50 本弱。大収穫です。

掘りと並行して皮剥き作業。ジェラルディンと親戚の方が一緒に手を動かし、剥き終わったものを今度は薪で火を焚いた大きな釜で茹でていきます。灰汁抜きです。煙に燻されながらの作業でしたが、これがタケノコをおいしくするための大切な工程です。

ここのタケノコは、ほぼ放置の竹林なのにいつも柔らかく、えぐみが少なくて格別においしい。その理由のひとつは、もしかしたら「掘ってすぐ茹でている」ことなのかもしれません。タケノコは時間との勝負。当日中に茹で上げることが最大のポイントではないでしょうか。

「元ミカン畑に広がった竹林だから土が柔らかい」という説も親戚の中では流布しているのですが、本当のところはどうなんでしょう?

収穫を終えた後、薪を分けていただいたお宅へタケノコをお裾分けに行きました。何かをもらったら何かを返す。田舎では当たり前のように、こうしたやり取りが自然に成り立っています。「持ちつ持たれつ」がごく自然にそこにある。根無し草のような生活をしている私には、なかなか体験できない感覚で、見ていてとても温かい気持ちになりました。

お土産にみかんを買うのも忘れてはなりません。

〆は「すし之助」で大満足

タケノコ作業が一段落したのは午後 2 時近く。この時間になると近隣の食堂はほぼ閉まってしまうため、沼津方面へ走って「すし之助」でお昼ご飯をいただきました。昨年の 10 月も、クラリッサはマリエルやマイマイと一緒に来ていましたね。

運転があるので私は腹八分目に抑えましたが、ジェラルディンとクラリッサは働いた分だけしっかり食べていました。二人が美味しそうに食べている顔を見ているのが、一番嬉しかったかもしれません。すし之助、相変わらず回転寿司としてのクオリティが高くて満足です。

無事に埼玉の自宅まで帰り着いて、本日終了。40 本オーバーのタケノコ、無事故、大収穫。日本滞在の締めくくりとして、最高の一日になりました。


今日のまとめ

50 本弱という大収穫!クラリッサが初めてのタケノコ掘りに挑戦し、一人で 24 本も掘り上げてくれたこと。道具(クワ)の選び方の正解が実体験からわかったこと。

山まで一緒に来てくださり、クワや知恵を惜しみなく分けてくれた親戚の方に、心から感謝しています。灰汁抜きの作業まで手伝っていただいて、本当にありがとうございました。

タケノコは「掘ったその日のうちに茹でる」のが圧倒的なおいしさの秘訣です。クワを使う際は、幅広よりも細い刃のものの方が土への打ち込みが楽で効率的。道具選びは実際に使っている人のアドバイスを参考にするのが一番です。

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