タアル火山避難民第一回支援報告

物資調達部隊は午前5時にアニラオ発でマニラの問屋街ディビソリアへ。衣類は当所が絶対安いので。

海はいい海況。午前はゲストさんスノーケリングを楽しまれていました。

アニラオの午前の海

支援先のサンロケ小学校(San Roque Elem School)で合流すべく、配布組もアニラオを昼過ぎに出発。

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サンロケ小学校、調査隊の報告通り、街道からかなり奥まった場所にあります。施設内部に77世帯、312人(うち1歳未満9人1歳~7歳98人)。施設外滞在で、炊き出しなどを受けているのが88世帯338人(うち1歳未満7人1歳~7歳73人)。フィリピンの小学校、昔に比べて綺麗で立派になりました。

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今回用意したアイテムは、施設内避難者をおもな対象にした、粉ミルク200回分、ミロ500杯分、子ども服190枚、子ども下着240枚、大人下着420枚、インスタントコーヒーミルク入り360杯分。中古タオル135枚。

避難所担当者とまずは打ち合わせ。警察官も警備についていますが、なんとビサヤ地方パナイ島のイロイロから派遣されてきていました。曰く「火山の島に住んでる方がわるいのでは」。この避難所の人々は火山島の住民ではなくて、その周辺14キロの退去地域から出てきた人たちでした。

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ビデオケセットでアナウンスがあって。

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配布開始。今回は、避難所で使われているシステムを使わせてもらい、各世帯の代表者がIDと引き換えに家族に必要なアイテムを受け取る方法をとりました。IDと引き換えないと、家族の違うメンバーが延々と並んでいつまでたっても列がなくならない状況になるためだそう。確かに納得。

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避難者名簿も貸してもらえました(日本だったら個人情報云々でできなそう)。終わったあとちゃんと返しました。

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新品の下着は喜んでもらえました。確かに下着はお古より新品がいいですよね。にしても、派手。

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子どもが多いのはフィリピンの常。

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配布されたミロ。お湯に溶かずにそのまま食す子ども。全体的に腹ペコだったようです。ミロが必要と言われて買ってきましたが、お湯は当然自由に手に入るものと思っていましたが、そうでもなかったのかも。

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夕方のニュースではやっぱりタアル火山の噴火と避難者の暮らし。でも現状以上の情報は出てこないものです。

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村のボランティアの炊き出しコーナー。

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体育館の段上の支援物資。街道から離れているとはいっても、全く届いていないわけでもなく、かつ中古品を中心に余っているのか、後で配布する気なのか、外部の人間にはわかりかねる状況。手前の白い復路はゴミ。避難生活が続くとゴミも溜まっていきますよね。

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小学校のある村の村長さんが挨拶に来て、彼らも大変だけれど、小学校も授業ができない状態で、受け入れている自分たちも被害者であると。

おもちゃがないと昨日の報告でいわれましたが、ちらほら見受けられました。この子はネリケシ。奥さんやマグダレナスタッフに聞いても、フィリピン人は遊びの天才なので、玩具なんてなくても遊べますと、おもちゃに関しては支援の必要はないのではないかという意見。

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物資と引き換えのID。ちゃんとパウチされていて、重要性を避難民も理解していて。

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微力でしたが、第一回支援終了。

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その後のスタッフ間の反省会の結果は以下の通り。

・ありがとうも言わない避難民がいる。

・もっとほしい、あるだけほしいという避難民がいる。

・余っているというか、配布されていない物資がかなりある。

・1〜7歳の子どもに支援をしぼったが、8〜10歳の子どももまだ小さい。→次回子ども支援は年齢を10歳までのばして勘定する。

・新しい服、下着は感謝された。

・乳児用にミルクを用意したが、年寄りでミルクを欲しがる人が多かった。→あくまで乳児優先。

・避難場所によって配布システムがあるはず(今回でいうと避難者名簿と家族ごとのID)。次回同じ場所にするにしても、新しい場所にするにしても、システムの把握と、できれば名簿の入手を事前にして、配布方法担当などの準備をするべき。

・配布時の用語を事前に統一すべき(人数なのか、支援物資数なのかなど)。

・腹をすかせている人が多かった。次回の最有力支援は、出張炊き出し。とにかくお腹いっぱい食べてもらう。

スタッフのうち一人はビサヤ地方出身で、2013年の超巨大台風ヨランダで被災した人々の避難所で支援活動をした経験があったためか、いつもはダイニングでぼんやり気味なのが張り切って先陣をきっていました。参加したすべてのスタッフ、お疲れさまでした。

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