世界遺産ビガンにも負けてないかも
アニラオでダイビングした後、飛行機乗る前日の午後にどこか近くで観光できる場所はありませんかという質問はこれまでよく聞いてきました。
ガイドブックに載っているような場所で比較的近いのがタガイタイ。ただし、高地なので、ダイビングとの相性は悪くおすすめできないのが事実。
そこで目をつけたのが、タアル(Taal)。ガイドブック等ではタールと表記されていますが、現地語の発音に近いのはタアルです。
スペイン時代の建物が多く残り、スペインからの独立運動を牽引したリーダーたちの旧家も多く、現フィリピン国旗がデザインされて縫われた家も残されている歴史の街です。
アニラオのヴィラマグダレナから車に乗って1時間10分で到着しました。町のゲートも重厚な感じ。
街の中心地、教会の前に、市庁舎があります。平日なら、ここに駐車するのがよし。
市庁舎の北側の向かいが、アジア一大きいとかいう教会。1575年建設の重厚な建物です。確かにマニラ大聖堂の2倍くらいの奥行きはありますが、アジア一かなぁ。
教会下の広場にはTaalの文字がある、絵葉書にもよく採用される写真スポット。
教会内部。祭壇まで遠いです。平日でしたが、お葬式していました。
教会の両サイドには聖人に願い事をする祭壇がいくつか。
祭壇近く。
出入口上部には大きな教会にはマストアイテムのパイプオルガン。鳴っているところが聞いてみたかったです。
いつだかベルタワーから落ちてきた鐘。教会横には学校も併設されていて、学生の憩いの場ともなっています。
タアル周辺は刺繍で有名で、パブリックマーケットの半分以上が刺繍やドレス屋さん。平日なので空いていましたが、日曜日はすごい混雑になっていることが予想されます。
教会のサイズにしては、小さな生活用食材売り場。タパとロンガニーサは、それぞれ、タアルの名前のついたものがあるそうで、この肉屋でもイチオシ商品として売っていました。
もち米をサトウとココナッツミルクで味付けしてバナナの葉で包んで蒸かした米菓子のスマン。アニラオでもたまに売りに来ますが、このエリアのスマンは有名だそうで、以前スタッフの珍念さんのお母さんが作ったというのを食べた時も美味しかったものです。
1個7ペソ。15個買っておまけで100ペソ。柔らかくて、上品な甘さで、オススメです。買う前に味見させてくれました。日本まで持って帰るのに日持ちはするとおもうけど、鞄の中がベトベトになりそう。
時間は後で行ったのですが、町の娘に聞いた、おすすめのエンパナダ屋さんで、エンパナダ購入。ひき肉と卵の入ったパイで、ビガンなどスペインの文化の強いところでは大抵売っています。パブリックマーケットの中にあって、1個20ペソ。町の娘の推薦を裏切らない高レベル。マストトライです。野菜エンパナダ(こちらは10ペソ)も売っていて、さっぱりした味でした。
市庁舎の横にあったエンパナダ屋さんにもトライ。一個35ペソ。薄皮で挽肉と卵が包んである、昔ビガンで食べたの(エンパナダという名前だったかは忘れましたが)と同じタイプ。味付けはちょっと辛め。こちらは熱々の状態で食べたほうが美味しいみたい。
マニラのフリーペーパーのプライマーでは取り上げられていなかった、パブリックマーケット横にある、バーベキュー屋さんのDON JUAN BOODLE HOUSE。
建物の写真を撮ろうとしたらガードマンどいてくれましたが、フレームに入れちゃいました。
フィリピン人向けのレストランなので、こんなふうに大人数で囲んで楽しいメニューが目玉。バナナの葉にのった山盛りの米。奥さんと二人なので、流石にこれは注文できず。
タアルのスペシャリティを注文しました。
まずは、タパンタアル。タアル風タパです。普通タパというと、牛肉で、朝食によく出てきますが、これは豚肉を使ったタパ。味はほとんど豚のしょうが焼き。マニラの変な日本食レストランで食べるより、豚のしょうが焼きらしい味です。牛肉タパは硬いものが多いけど、これは豚肉で柔らかい。
タアル風ロンガニーサ。マニラで売っているものより甘みと脂がが抑えられています。腸がすこし豚臭いけど、ツマミに最高。
Adobong dilaw:アドボンディラウ。黄色いアドボってことです。通常アドボはお酢と醤油で味付けしますが、これは酢を入れずにターメリックで味付け。優しい味です。ターメリック=ウコンなので、肝臓にも良いかな?
全部食べきれるわけもないので、味見した後は、マグダレナのコックのお勉強のために持ち帰りました。
フライドスマン。名産スマンを油で上げたデザートも。悪くいですが、スマンはそのまま食べたほうが個人的には好きでした。
メインのとおりには、こんな感じの古い2階建て家屋が並んでいます。この伝統的な建物で、スポーツウェア屋さん。渋いです。
伝統家屋を改装した、カフェ、休業中。やはり土日が活動日の町のようで、平日は閉まっているお店が多かったです。
19世紀のデザインの衣装をきて写真がとれる、Villa Tortugaもお休み。
他にも趣深い建物が並んでいます。フィリピンの北部には世界文化遺産になっているビガンのスペイン統治時代の町並みっていうのがありますが、それに負けない雰囲気を醸し出しています。電線が景観を損ねていますが、生活の場でもあるのでご愛嬌です。
タアル観光の目玉として考えていた、アゴンシリヨ宅。フィリピンの最初の国旗を縫った、アゴンシリヨ婦人の生家です。
本人の立像が立てられています。10頭身。
改装中で入れないと書いてあって、諦めようかと思いましたが、裏口に回ると守衛さんと人がいて、入れてくれました。改装は2016年4月までかかるそうですが、その間もこうやって裏口から見学できるんでしょうかね。今日現在改装作業は行っていませんでした。
歴代の旗。
正面玄関突き当りのアゴンシリヨ婦人像。こちらは10頭身じゃないですね。
2階キッチン横の、古いコカコーラのクーラー。
応接間の横に設置された、祈りの間。祈り専用の部屋があるなんて、ハイソサエティです。
周囲にはアンティークの家具屋が数件見られます。この辺りの旧家にたいていついてる、カピスを使ったついたても売られていいます。日本の障子のようなものは、カピスという、薄く剥離する貝殻をはめ込んであるものです。
トイレは、アゴンシリヨ邸の裏口の外にもありましたが、カフェのトイレを使うのも一つの手です。一品お茶注文しましょうね。
食通のオーナーのこだわりカフェ、カフェG。市庁舎の横です。紅茶も自分のところでブレンドしているのだとか。チーズケーキが美味しそうでしたが、お腹いっぱいなので諦めました。
行きしなに見かけて気になっていた建物に帰りがけに寄ってみました。Feliza Taverna y Cafe。フィリピン最初の大統領、アギナルドの秘書を40年務めたというFelisa Diokno(フェリサ・ディオクノ)さんの家を改装したレストラン。フィリピン国旗を作ったアゴンシリヨ婦人とは親戚関係だそう。
月曜日定休日。イチオシはフィリピンスペイン料理の牛肉を赤ワインで煮た料理だそうで、次回トライしてみます。
独立運動中に実際に使われていた軍旗が飾られていました。
タアルの町にショッピングモールはないので、おみやげ用のお菓子を買うのなら、隣町レメリーのロビンソンズ系のモールと組み合わせれば、おみやげも買えて、半日時間をつぶすには十分すぎる行き先でした。
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