[:ja]紅葉一生分[:]

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一応結婚記念日記念のめったにいかない夫婦二人旅行。コーディネートを依頼したのは、前回もお世話になった、京都検定一級ホルダーのドロンジョさん。渋滞を避けつつ濃密な一日は、早朝スタートにあり。

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路面電車の京福電気鉄道嵐山本線午前6時にスタート。「あらしやまほんせん」が正式名称ですが、略して「嵐電(らんでん)」です、あらでんではなくて。手押し車で運ばれてきた改札機が可愛らしい。

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バスのようなシステムで、全区間230円。降りるときに車内に設置された改札機にICカードをタッチして支払います。

紫の車体が上品で京都風。

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京都部外者にとっては難読地名が多いです。車折とかいて「くるまざき」とか、帷子ノ辻の「かたびら」なんて、ドラクエの序盤装備の鎖帷子以来の登場かも。時代小説読まないですからね。

終点嵐山に到着。京都西部の有名観光地だけあって、駅舎のデコレーションに力が入っています。時間が早すぎて、駅員不在。

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多分中学の修学旅行で来たはずの渡月橋。山が色づいていて、この景色を見たら和歌でも読みたくなるものよと思っていると、実際この小倉山の花鳥風月を観ながら編まれたのが、小倉百人一種だそう。800年経っても日本人の感性には通ずるものがあるってことですかね〽。

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7時の開園と同時に入った、今日の1寺目。世界遺産の天龍寺。禅の臨済宗の大本山です。昨日の雨で散った紅葉の絨毯が見事でした。

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緑の苔と、落ち葉の赤のコントラストよろし。

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世界遺産となることのデメリットもあるようで、バリアフリー化しなければならないので、石段を潰してスロープにしたり、立派なトイレも必要なので、寺社の一部を潰して近代的なトイレにしたりと、いろいろ制約もあるのだそう。

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日本初の作庭家といわれる、夢窓疎石(むろうそせき)作の、曹源池庭園もこの寺の中。色の鮮やかなタイミングではなかったですが、配置された岩が渋みを出しています。

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境内の歩道に積もった紅葉は業者によって掃除されるのですが、昨晩の大雨で落ちた量が多すぎたみたいで、早朝の掃除が追いつかず、一面の赤絨毯の上を歩けてラッキーでした。早起きは三文の徳です。

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すべてが散ったわけではなく、天を見上げれば、まだ真っ赤な枝も。

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植木や苔に覆いかぶさった分の落ち葉は早晩取り除かないと、腐って植木が痛むので、今日から業者さん大変だと思うのですが、こういう世界遺産の寺院はお金をかけて早く除去をかけるのでしょうが、小さな寺院は順番が後回しになって大変そうです。有名寺院も敷地が広いので、気が遠くなるような作業が想像されます。拝観料500円〜1,000円もらっていても、下手な運用をしたらすぐに経営的にジリ貧可する可能性もみられて、大変そうでした。

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2寺目への移動は竹林の小径を通って。観光客がゼロとはいわないですが、朝早いのでかなり少なめ。本気で写真を取ろうと思ったら、観光客の映り込みは邪魔ですよね。

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常寂光寺(じょうじゃっこうじ)の開門時間調整で落柿舎(らくししゃ)まで足を伸ばす一般車道も赤一色。散り紅葉最高のタイミングで訪れた洛西エリアだったみたいです。もう一生分の散り紅葉を見た感じ。

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今日回っているドロンジョさん選出の寺社はJRの「そうだ京都、行こう。」のポスターに選ばれたことのある場所ばかり。

ここも、良いタイミングでした。

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寒いですが、こんな縁側に座って庭園を眺めるだけでいろいろ心に作用が起こりそうです。

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竹と紅葉とか。

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紅葉の向こうの多宝塔。

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苔を覆う紅葉。

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3寺目が、ドロンジョさんいわくクリスタルキングのような二人(釈迦如来と阿弥陀如来)佇まいがご本尊の二尊院

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ここは小倉餡発祥の地だそうです。和菓子職人はマストでお参りせねばですね。

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4寺目は宝筐院(ほうきょういん)。拝観料が、ラーメンの食券売り場みたいになっているところがプチウケの小さなお寺です。

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上下の紅葉では、ここが一番の見頃だったかもです。

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「あかいろ」にはたくさんのあかがあると実感するあかさでした。

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インスタにも力を入れているみたいで、若い人の取り込みにも熱心。マグダレナでもインスタ活用もっとしたほうが良いですかね。

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丸投げスケジュールの昼食は、食事難民化しがちな嵐山を脱出して、西陣にある夜は一見さんお断りの水炊きの老舗、鳥岩楼の親子丼。昼メニューは親子丼しかありません。なので、伝えるのは、人数と個数のみ。

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親子丼900円。若い男性には物足りない少し少なめの分量ですが、この美味しさなら文句は言わないでしょう。

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タレが米にまんべんなく絡まっていて、かといってつゆだくで余るほどでもなく、ただ上からかけただけではなさそうな塩梅でした。別の器で汁と米だけ和えているのかも。このあたりの汁加減、マグダレナの牛丼に応用できないかな。

小ぶりの親子丼の後に小腹が空くといけないということで、京都で3本の指に入る老舗の大正製パン所へ。多分現存するパン屋ではここが一番古い説もあります。

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で、元祖というか始祖というかのメロンパン。形は丸くないのです。味は、普通にメロンパン。ちなみに、関東でおなじみの丸いメロンパンも売られていて、名称は、サンライズです。

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午前寺が続いたので、午後は、神社。北野天満宮です。ここも紅葉の名所。

悪いところを撫でると治るらしい撫牛(なでうし)は抗ウィルス加工済みだといいますが、絶対気休め。なでた上で、自前のアルコールで手を消毒するのがよろし。奥さんは転んで痛めた膝を、私は頭なでておきました。

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京の中でもイケメンの部類だという狛犬。

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伏見という酒処をもつ京都。たくさんの奉納樽酒がありました。中身入っていたら、悪くなっちゃいますよね。

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ここも紅葉がよろしでしたが、流石にこの時間は観光客多し。でも、仲良く喧嘩せずに写真皆さん撮っていますよ。

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太閤秀吉公ゆかりの土地でもあるらしく、紅葉の植わっている土手は、秀吉公のつくった御土居(おどい)の現存している短い区画なんだそうです。

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秀吉公主催の、北野大茶ノ湯が開催されたのもここ。漫画『へうげもの』で読んだ程度の知識しかありません。どこかで『へうげもの』また読み返さないと。

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北野大社には梅の木が1,000本も植わっているそうで、梅の季節の2月にも、いつか訪れてみたいものです。でも、超絶寒いんでしょうね。。。

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夜は、京都行きが決まった日に予約をとってもらった、四条の酒菜食房いちへ。京懐石のたん熊で修行をつまれたナイスミドル店主の腕が光る店。ちょっと高い居酒屋くらいの価格帯なのですが、懐石のようなものすごく丁寧な品が出てきます。奥さんも感激です。コスパという言い方はあまり好きではないですが、コスパ最高。

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何があるかわからないので、コースにして、6品。締めは山椒雑魚のお茶漬け。

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濃ゆい一日目終了。奥さんは喜んでくれたかな。

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